日程:2018/08/18-19
地域:北アルプス(長野県)
天候:晴れ
積雪量:なし
人数:3名
今回の目的地は北アルプスの燕岳となります。
やはりアクセスの良い山は混みますが、日程はお盆の最後の週末の土日に行ったため、往路・復路・登山中・山小屋・テント場と全てが混雑している状況でした。
今回の山行のチームメンバーは知人(初心者)を2人引き連れての登山のため、山小屋の評判の良いところを探した結果のチョイスです。
私自身は山小屋泊は好きでは無いので、チームメンバーを山小屋に突っ込み、1人で悠々とテント泊で行きました。
- 1泊2日での燕岳、合戦尾根のコースタイムやGPSデータ
- 燕岳の駐車場情報
- 燕山荘のテント場および山小屋の紹介
- 装備の重量一覧や装備紹介
- 30Lクラスのザックで1泊2日テント泊について
- 安曇野での日帰り入浴施設、しゃくなげの湯について
- 吉祥寺から安曇野へ移転したイタリアンの「トレンタトレ」のレビュー
目次
燕岳ってどんな山?
燕岳(つばくろだけ)は、飛騨山脈(北アルプス)にある標高2,763 mの山。山体すべてが長野県に属する。日本二百名山及び新日本百名山に選定されている。 常念山脈に属し、北アルプス三大急登の一つである合戦尾根を登り切った稜線上にある。中房温泉が登山口であり、大天井岳を経て槍ヶ岳へ向かう表銀座コースの始点でもある。花崗岩でできた独特の山体を持ち、高山植物の女王と言われるコマクサの群生がある。周辺のハイマツ帯には、ライチョウが生息している。
(Wikipedia: 燕岳 )
燕岳のコースタイム
今回は同行者もいることからコースタイムよりかなりゆっくり、景色を楽しみながらスローハイクしています。
[2018/8/18(土曜日)]
6:00 有明山神社駐車場
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7:00 燕岳登山口
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7:45 第一ベンチ
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8:17 第二ベンチ
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9:04 第三ベンチ
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10:13 富士見ベンチ
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10:50 合戦小屋
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14:00 燕山荘(テント設営、燕山荘チェックイン対応)
14:40 燕山荘 出発
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15:30 燕岳
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16:15 燕山荘 (宿泊・幕営)
[2018/8/19(日曜日)]
6:05 燕山荘
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6:48 合戦小屋
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大休止
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7:04 合戦小屋 出発
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8:35 第二ベンチ
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12:45 燕岳登山口
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13:30頃 有明山神社駐車場
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安曇野 しゃくなげの湯 で汗を流す。
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「トラットリア Trenta Tre 33(トレンタトレ)」で昼食
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中央道の渋滞25kmに巻き込まれつつ帰宅
燕岳のGPSデータ
Google Map
国土地理院地図
燕岳の記録
この度の山行は直前の金曜日まで天気は大荒れだったそうですが、我々が登る際は天候にも恵まれ、最高の登山日和となりました。
登りの合戦尾根は森林限界を超えた稜線に出るまでは、ひたすら森の中、つづら折りの登山道を登るだけで、非常に退屈です。
楽しみと言えば、他登山者の珍しそうなギアを眺めるぐらいですね。
今回拝めたギアで「やっぱ良いな〜」と思ったのはOGAWANDさんのOWNや山と道のmini2ですかね。やっぱりカッコいいですね!!!
森林限界を超えてしまえば、燕山荘までは本当にあと少しとなります。
燕山荘からは燕岳ではなく槍ヶ岳など北アルプスの山々が一望できます。
そして燕岳って本当に美人さんですよね〜。そして自然な景色でこんなに「コントラストが強い」風景は日本でも中々見られないのではないでしょうか。
そして初めて燕岳に登りましたが、その先の大天井岳やそこに続く尾根も「いつかは行って見たい」と思わせる魅力がありますね。
初心者向き?
Web上では「危険個所が少なくアルプスデビューに最適」と言った記事が散見されていましたが、やはり北アルプス三大急登と呼ばれるだけあって、合戦尾根は初心者にはそこそこシンドイです。
(個人的な経験からすると南アルプス笹山の奈良田からの直登の方が100倍シンドかったです。)
しかし、他メディアでささやかれている様に、確かに崖っぷちや落ちたら谷底に真っ逆さまな鎖場などは無いため、要求される技術的面のレベルの低さという側面ではアルプスデビューに最適かもしれません。
標高差も1,200m程度で、正直、丹沢の塔ノ岳への通称バカ尾根とほぼ変わりません。
山小屋などの宿泊設備などの環境も整っており、様々なメディアでアルプスデビューにオススメされる理由が何となく分りますね。
体力はある程度求められるコースですので、体力さえあれば初心者にもオススメできると思います。しかし、登山初めてな人などは大人しく低山から始めましょう。
登り優先
ツアー客などもいらしており、そういった団体さんは1チーム30人を超える様な規模になり、グループ全体もゆったりと移動するため、かなり間延びして、長蛇の列を形成して行きます。
そうなると合戦尾根の登山道はそこまで広い訳では無いので、必ず譲りあいが必要になります。
多くの人は譲り合いながら登られますが、人によっては我先に進まれる方もいらっしゃりました。
登山のルールとして「登り優先」がありますので、皆さんも譲り合いの精神で潤いに満ちた登山ライフを満喫しましょう。
燕岳の駐車場事情
燕岳の最寄りの駐車場は麓の安曇野市営第1~3駐車場がありますが、今回の様なお盆やGWなどの大型休暇時期はどんなに早く行ったとしても間違いなく満車と考えていた方が良さそうです。
私たちのグループは土曜日の朝4:30頃に有明山神社駐車場に遅めの到着しておりましたので、言うまでもなくその時点で安曇野市営第1~3駐車場は満車との話でした。
その為、有明山神社駐車場からバスで中房温泉へ向かう事にしました。
またバスはかなり多くの本数の臨時便が出ておりましたので、4-5本のバスを待てば、混雑したバスもいづれ乗れると思われます。
安曇野市営第1~3駐車場以外のバス停最寄りの無料駐車場はいくつかありますが、トイレの有無は以下の通り。
- 有明山神社駐車場 (トイレなし)
- 宮城駐車場 (トイレあり)
- しゃくなげ荘駐車場 (トイレあり/平成30年9月以降改修工事のため使用不可)
燕山荘について
燕山荘は一般室の場合は1名につき1泊2食で10,000円(税込)で、事前に予約が必要です。予約は燕山荘の公式Webページからオンライン上で予約が可能です(燕山荘ホームページ)。
テント場
テント場は1名800円(税込)で、特に事前の予約などは不要です。
テント場は燕山荘ホームページによると約30張ぐらい張れるとのことですが、14時に到着した時には、テントの空きスペースはほぼ無く、残り3張り程度のスペースしか空いていませんでした。
良い場所を確保するためには午前中の内に到着した方が良さそうですね。
私は今回もモンベルの1人用ドームシェルターでしたので、スペースもあまり必要ない為、上手いこと隙間に張ることができました。
基本的には置いてある岩でテントを固定できますが、遅着だった為、なかなか手頃なサイズの岩は残っていませんでした。ペグダウンも可能な地面でした。
トイレ
山小屋のトイレは水洗トイレとのことですが、テント泊者用のトイレは北側斜面の小屋になります。
強烈なアンモニア臭が目に沁みる一般的なボットン便所で、紙の設置は有りませんのでトイレットペーパー自分で持っていく必要があります。
幸いな事にゴミ箱は設置してくれている為、使用済みの紙を持ち帰る必要は無くて済みます。
水の補給
水の補給はテント泊の客は200円/1Lでした。
補給場所は売店で補給するため、営業時間(5時頃〜19時頃)の間でしか補給できません。実際の詳しい営業時間などは時期などもあるでしょうから、山小屋に問い合わせして下さい。
小屋の食事
私はテント泊でしたので、チームメンバーからもらった写真となります。
食事は3回に分かれており、空いてるところで食堂に食べに行くシステムの様です。
ご飯と汁物はおかわりできるとの事です。
燕岳登山の際の装備について
装備重量
以下が今回の装備重量です。
装備リスト
ザック
ザックは今回新たに購入しているパーゴワークスの「RUSH28 SP」となります。私自身も30Lクラスのザックでの初めてのテント泊となりました。
最初はこんな小さいザックでテント泊ができるのか不安でしたが、やればなんとかなるもんですね。
- ザック:パーゴワークス RUSH28
まだ余分な物が多かったのか、食料とマットがザックには入りきらなかったため、食料についてはスタッフサックを外ずけでザック上部トップホルダーのフラップ内側に固定しました。
マット(サーマレスト Zライトソル180cm)は付属のエラスティックコードで外側に固定しました。
使用感ですが、何と言っても「軽い」。そしてウェストベルトは有ってもあまり意味をなさなかったため、途中から使用しませんでした。次回からは取り外してしまおうかと思います。
背負い心地もかなり良く、下山時に多少小走りするタイミングがありましたが、全く荷物がブレませんでした。この荷物の異次元の安定感には正直驚かされました。
ただし、耐荷重はあまり重いのは厳しそうです。食料が減っていない荷物が重い状況では肩に荷重がかかり過ぎて、肩周りの血流が滞って、手先がむくんでしまったり、多少の肩こりを感じました。
食料や水を半分ぐらい消費してからは全く肩の違和感や手先のむくみが無くなりましたので、個人差はあるかもしれませんが、快適な背負い心地を維持できる耐荷重は10-11kg程度までと思われます。
防水対策はザック内側のゴミ袋でカバーして、シュラフはシートゥサミットの防水圧縮袋である「ウルトラシル コンプレッションドライサック」で対策を施しました。
ザックの生地はX-PAC製のため、ある程度の撥水性を期待して、ザックカバーは持って行きませんでした。
- サコッシュ:OGAWAND ラップサック
今回も一眼レフをLowproのカメラバッグに入れて持参しているため、サコッシュは腰巻スタイルのラップサックをチョイス。こいつはマジで使いやすくて、もうスタメン入りしたかもしれません。
しかし、やはり汗はある程度吸ってしまうため、中にビニール袋を1枚入れるのは必須。
服
- ドライレイヤー:Finetrack フラッドラッシュ アクティブスキン
- ベースレイヤー:Finetrack ドラウトエア ジップネック(Amazon)
- パンツ:MOUNTAIN EQUIPMENT ショートパンツ
- タイツ:C3fit インパクトエアーロングタイツ (Amazon)
- 靴下:スマートウール PhDアウトドアヘビークルー
靴
- La Sportiva トランゴ アルプ GTX
防寒具
- パタゴニア ナノエア ジャケット(Amazon)
- ヘリテージ ダウンパンツ
雨具
- モンベル ストームクルーザー パンツ Men’s
- パタゴニア レフュジティブ・ジャケット
- ファイントラック トレイルグローブ(Amazon)
調理器具
- バーナー:エスビットチタニウムストーブ [15g] (Amazon/楽天)
- 風防:TOAKS チタニウム ウインドスクリーン [15g](Amazon)
- コッヘル:EPIgas バックパッカーズクッカーS [140g] (Amazon)
- 燃料:Esbit 固形燃料ミリタリー14g (Amazon)
- シェラカップ:モンベル チタンシェラカップ300ml
寝袋およびテント
- シュラフ:モンベル ULスパイラルアルパインダウンハガー800 #3
- シュラフカバー:イスカ ゴアテックスシュラフカバー ウルトラライトワイド
- マット:THERMAREST(サーマレスト) Zライト ソル (Amazon)
- テント:モンベル ドームシェルター1型
- テントマット:デュポン™タイベック®シルバー (Amazon)
- ペグ:MSR カーボンコア ステイク(Amazon) および MSR グラウンドホグ ステイク(Amazon)
テントはシングルウォールシェルターですごい結露するはずなんですが、今回は天候に恵まれたのか、テント内部はほぼ結露せず、ちょっと意外でした。
前回はシュラフカバー忘れて結露にビビっていましたが、今回はシュラフカバーも忘れずに持参しており、結露との臨戦体制は整っていたのですが、拍子抜けもいいとこです。
結露しない上手な使い方があるのか、イマイチ分かっておりませんが、外気が湿気を含んでいる場合はテントのファスナーは締めないと、テントの内部も外部も全て結露します。なので、やはりその時の天候ごとに結露しづらい方法を探して行くしかありませんね。
その他
- 国土地理院地形図
- SILVA コンパス(Amazon)
- GENTOS LED ヘッドライト リゲル(Amazon)
- オピネル ステンレススチールナイフ(Amazon)
- エマージェンシーキット
- トイレットペーパー
- 細引き縄
- mont-bell アルパインポール
- SUNTO CORE(Amazon)
- Holux GPS logger(Amazon)
日帰り入浴施設 しゃくなげの湯
下山後の入浴ですが、中房温泉で入浴しても良かったのですが、車は中房温泉をさらに下った有明山神社駐車場に止めており、峠道を運転するのも面倒臭かったため、車で30分程度のスーパー銭湯である「しゃくなげの湯」で汗を流しました。
かなり綺麗な施設で露天風呂もあり良かったです。
山奥にあるような、例えば奈良田温泉のような「秘境の湯」的な感じは全く無く、文字通り「スーパー銭湯」な施設ですので、「おもむき」などを重視される方にはオススメできませんが、「清潔感のある入浴施設」を求めるならお勧めです。
カーナビの目的地で「しゃくなげの湯」を検索しても、電話番号や郵便番号で検索しても出てきませんでした。目的地検索は「Vif穂高」と設定すると便利です。
住所:長野県安曇野市穂高有明7726番地4
電話: 0263-88-4126
営業時間: 9:30~21:30
休館日: 毎月第一水曜日
Webページ:<http://syakunagenoyu.info/>
イタリアンの「トレンタトレ」
正直、こちらのお店が思いの外、美味しく、適当に寄ったのに大当たりを引いた感じです。
元々は吉祥寺でお店をやられていたそうですが、安曇野に移住されたようです。
ランチメーニューで私はビーフシチューのセットメニューを注文しました。セットでサラダ、フォカッチャ、デザートがつきます。
セットメニューはビーフシチューの他にはパスタセット、ハンバーグセットなどがありました。
こちらのお店では登山で疲れた体に美味しい食事で癒しをくれたので、オススメです。